ゲームボーイアドバンス(GBA)は、2001年に任天堂から発売された携帯ゲーム機です。20年以上経った今でも根強い人気があり、レトロゲームブームとともに再注目されています。
しかし、本体シェル(外装)は傷や黄ばみが目立ちやすく、「見た目を新品同様にしたい!」という方も多いはずです
またGBAの欠点として画面が暗いというのが挙げられますが、IPS液晶という高輝度のカスタムパーツが出ていることでGBA改造が人気となっていて中古価格の値段が高止まりしています
僕はレトロゲームも好きなのでGBAやDS、PSPの修理改造もよくやっています
これまでの経験を活かして、本記事では、GBAのシェル交換のメリットや必要な工具、具体的な手順、注意点をわかりやすく解説します。
また、その他のオプションパーツなどの紹介などしていきます
※シェル交換は分解・改造になるため自己責任でお願いします
目次
GBA改造をするメリット
・外観が新品同様に → 黄ばみや傷をリフレッシュ
・高輝度の液晶→過去のレトロゲームを快適に遊ぶことができる
・長期保存にも有利 → 劣化したパーツを交換して耐久性アップ。カスタムパーツが豊富で基板が無事ならほぼ新品にできます。なにより愛着がわきます

中古市場でも人気の「クリアカラー」や「限定デザイン」など、オリジナル感を楽しめるのも魅力です。
用意するもの
必須工具
・Y字ドライバー
シェルやIPS液晶を購入すると付属してくることがほとんどです
・プラスドライバー(精密用)
・ハンダゴテ
IPS液晶を導入する場合。
輝度変更の配線をはんだ付けするのに使用します最悪なくてもいいです
・ピンセット
・ねじ用の小皿
よくネジが迷子になります
純正品のネジの方が精度が高いので外したものを使用した方がいいです
外した順番がわかるとなお良いです
部品
・GBA用交換シェル(AmazonやAliExpressで入手可能)
個人的にパーツメーカーは eXtremeRateかヒミツノバ(日本の カスタムパーツメーカー)
がおすすめです。少し値が張りますがパーツの精度がいいです
・IPS液晶(AmazonやAliExpressで入手可能)
V1〜V5とか名前に付いてますがバージョンって事です当記事ではVer3です
後半のものほど導入しやすいです
GBAによって前期モデル後期モデルで分れています
40ピンor36ピンのケーブルが付属しているか確認しましょう
・その他不具合のあるパーツ
あれば便利なもの
・無水エタノール(パーツや基板の清掃)
・綿棒(無水エタノールを染み込ませて清掃に使います)
・絶縁テープ
・両面テープ
・工作マット(はんだこては高温になるため)
・エアダスターやメガネ拭き(液晶ホコリ除去用)
シェル交換の手順
本体の分解

液晶が割れちゃったカスタムGBAをモデルに説明しますがオリジナルGBAも分解手順は同じです
1.背面のネジ(Y字ネジ)をすべて外す(6か所)

2.電池カバーを外して中にあるプラスネジを外します


無くなってますが本来プラスネジがあります(汗
3.裏蓋が外し、基盤にある2つのプラスネジを外します(3つあるものもあります)

4.液晶と基盤をつないでいるフレキシケーブルを外すためドライバー等でピンを押し上げます
これで基盤を取り外すことができます

5.オリジナル液晶を流用する場合は前面のシェルから取り外します
経年劣化も相まって粘着でガチガチに付いてるので気をつけてください
新しいシェルに移植
1.新しいシェルを準備(前面)
2.シェルに両面の粘着テープを貼り付けます

3.IPS液晶を貼り付ける。
ここで上下左右にずれたりするので気になる方は注意しましょう。
基盤の裏に両面テープを貼るとよいです
※取付ガイドサポート材が付属しているキットもあります

4.IPS液晶のケーブルと基板を接続します

蓋を跳ね上げることで固定できるようになっています

基盤のピンや蓋は壊さないように気を付けて下さい
映らなくなりますし、買い直しコースです
絶縁テープで絶縁するとなおいいです

※フレキシケーブルの表裏をよく間違えるので注意しましょう。
最後に画面が表示されない場合の要注意項目です
5.輝度変更の配線をはんだつけします
(L)と(TP9)を接続
↑ボタンの近くです
(R)と(TP8)を接続
ABボタンの近くです
(SEL)と(TP2)を接続
スタートボタンの近くです


基盤側のランド(金色のやつ)はかなり小さいので気をつけてください
焼いちゃって基盤1枚ダメにした事あります・・・
※タッチセンサーだけでもいいですが配線をしていたほうがコマンド入力で輝度変更ができます
6.ボタン類を付けます

※よく忘れるのが電源ランプの部品と電源スイッチです
組み終わって気づいたら最悪です
基板をセットし、ネジで固定
※スピーカーで引っかかることが多いです
組み立てと仕上げ
.前面シェルのガラスを取り付けます。
※最後でも構いません

ケースを閉じてネジを締める
電池を入れて動作確認


感動の一瞬。めちゃ明るい!
個人的に任天堂ハードの起動画面で一番アドバンスが好きです
※当然消費電力が上がるので乾電池はすぐ無くなりますです
AC電源式を使用するか、リチウム電池化が次の推奨改造です

『SEL+R』もしくは上部センサーをタップで輝度変更

『SEL+R』もしくは上部センサー長押しで
F-ZERO→HD→BIPSの順に色調変更
BIPSはオリジナルのドット調の再現です
注意点
- ネジの紛失に注意 → 小皿などにまとめて管理
- 基板の扱いは慎重に → 静電気で故障する可能性あり
- 安価なシェルは精度が悪いことも → ネジ穴の精度が悪いことがあります
- 液晶を傷つけない → 組み立て時は画面に指紋やホコリがつかないよう注意
その他おすすめオプションパーツ
・リチウム電源と基盤 ★★★★★
後面シェルの削り出しが必要になります
・オーディオアンプモジュール★★★★☆
体感で音量が3倍くらいになります
・LRクリッキーボタン ★★★☆☆
オリジナルの樹脂製からプラスチックに変わります
極上の押し心地です
・HDMI出力基盤 ★★☆☆☆
もはやGBAswitchです(笑)
シェルに端子の穴をあける必要があります
基盤を1枚追加するのでネジを締めるのがきつくなります
・LEDフラッシュ基盤 ★☆☆☆☆
透過式のボタンを使用すればボタンが光ります。
ゲーマーは光るものが好きです。ボタンが押しにくくなるのでおススメしません
・クロップアップモジュール ★☆☆☆☆
ゲームが1.5倍速で遊べるようになります
基盤の配線を切ったり繋いだりで難易度MAXです
まとめ
GBAのシェル交換は、初心者でも1〜2時間あればできる作業です。
「昔遊んだGBAをきれいに蘇らせたい」
「オリジナルカラーでカスタムしたい」
そんな方にぴったりのカスタマイズです。
思い入れのあるGBAを、自分の手でよみがえらせてみませんか?
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